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レビュー:香り釜茶 山翡翠(ふじみどり) 2019

  • ポン太 (Ponta)
  • Jan 8, 2020
  • 3 min read

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お茶について

茶銘:香り釜茶 山翡翠(ふじみどり)2019

購入元:鈴木茶苑

種類:烏龍茶

産地:川根,静岡,日本

農園:鈴木茶苑

シーズン:初夏

年:2019

品種:ふじみどり

製茶:萎凋16時間,釜炒り

5gを蓋碗で0分15秒抽出(95℃)



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テイスティングノート

トップ:ほうれん草

ミドル:蘭

ラスト:ぶどうの葉


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茶葉

温めた蓋碗に茶葉を投入し、しばらくしてから香りをみると、ほうれん草、森、ほうじ茶、蘭といった青々しくも甘い香りを感じる。

4煎いれた後の茶葉をみてみる。蓋碗いっぱいになるほど復元している。茶葉は深い緑色をしており、所々に赤褐色がみられる。大きさは4〜5cm位と比較的大振りで、非常に薄いがしっかりとした繊維質をしている。茶葉は刻まれたりはしておらず、一枚一枚摘み取られた大きさのままであるが、破れたり千切れたりしている茶葉がみられる。


感想

ほうれん草を思わせる野菜っぽい香りは、夏の森林のような深緑色の印象を与えてくれる。また、釜炒りの製茶故かほうじ茶にみられる砂糖のような甘く香ばしい感じもある。口に含むと、舌に強い甘みを感じ、甘く優しい蘭のような花香を感じる。飲み込むと、日本茶の緑茶を飲んだ時に感じる、ジワッとした渋みと苦味が舌に残る。15秒の抽出でも渋みははっきりと感じられる程度に出てくるが、不快さはなくむしろ青々とした香りに一層のキレと爽やかさをもたらしてくれていると思う。

二煎目では、砂糖のような甘く香ばしい香りが落ち着き、青々しさと花香が支配的になる。後味に、日本茶で感じるようなジワッと残る渋みを感じる。

三煎目では、焙煎由来の香りがかなり落ち着いく。煎を重ねるごとに、舌で感じる味わいが日本茶のような印象に変わっていく。

あえて例えるなら、日本茶の品種で作った分山包種といった感じだろうか。茶園の説明では浅い萎凋と釜炒りによる製茶とあるので、青々とした香りと柔らかい花香、爽やかな渋みといった類似性は製茶の方法によるところがあるのかもしれない。対して、野菜らしさのある青味や、しっかりとした渋み、飲み込んだ後舌に感じる渋みや旨味は、このお茶に特徴的な要素として感じた。特に3煎目以降からは、焙煎由来と思われる香ばしく甘い香りが落ち着いていき、野菜のような香りと花香が主体となる。同時にぶどうの葉やマスカットの皮のような爽やかな渋みのある味わいで、より想像する日本の煎茶の味わいに近づいた様に感じた。 この「ふじみどり」という品種は、現在来歴が不明の品種である。「やぶきた」のような一般的な日本茶の品種と比べると、青々とした香り、強い甘味と渋みといった特徴があるように感じた。舌にピリッとくる渋みは、特にこの品種にユニークな特徴に感じた。

IG: grandguignol

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