レビュー:正山小種
- 陽子 (Yoko)
- Jun 28, 2020
- 2 min read
お茶屋さんに紅茶を買いに行き、おすすめのものをと聞くと正山小種があるということ
で、試飲させてもらうことにしました。
福建省の武夷山で作られる正山小種はラプサンスーチョンとも言われる世界的にも有名
な紅茶のひとつで、燻す工程があるため独特なスモーキーな香りが特徴的と言われていま
す。
茶葉はくろ沸かしたてのお湯をほんの少し冷まし(95℃)、茶葉が3分の1ほど入っ
た蓋碗にそっと注がれ、30秒ほど待って蓋を開けるとフルーティーで華やかな香りがふ
わっと漂ってきました。
水色は透き通ったきれいな薄いオレンジ色で、一煎目はりんごのような強すぎない甘い
香りが感じられ、口に含むとお茶というより丁寧に出汁をとったスープを飲んでるような
うまみが舌に広がり思わずため息が漏れました。久々に丁寧に人が淹れたお茶を飲むと味
わうことだけに集中できるからか、一煎目からうまみを存分に味わうことができました。
二煎目からはコクが出て来て、ライチのようなもう少し複雑な味に変化しました。赤ワ
インを飲んでいるような芳醇な深い味わいです。
正山小種は燻した香りで独特のクセがある、と言われますが、燻焙の香りは飲んだ後に
鼻の奥にほんのりと奥ゆかしく漂う程度で、ほぼ感じられませんでした。ラプサンスー
チョンとしてヨーロッパで好まれる正山小種はスモーク臭が強いようですが、中国国内で
はその強い香りがあまり好まれない為、国内で飲まれる正山小種はスモーク臭がないもの
が多いようです。
そんな話を聞きながら何杯も飲んでいるうちに身体じゅうに血が巡って、ぽかぽかと温
まってきました。気に入ったので買って帰り、寒い日の朝に楽しんでいます。
IG: yangziintokyo
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