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レビュー:龍井茶(ロンジン 龙井茶) 杭州 2019

  • 陽子 (Yoko)
  • Oct 16, 2019
  • 2 min read

Updated: Oct 30, 2019


 ロンジン茶は浙江省杭州のロンジン村で作られている緑茶で、中国で緑茶と言えばロンジン茶と言われるほど有名。


中でも中国の四月の清明節前に摘まれた茶葉は明前茶と言われ高級ロンジン茶として重宝される。茶葉の色は薄い緑で揉捻作業を経ているため平べったく、見た目からして独特で美しい。お茶の色、香、姿、味の四つの要素が全て優れていて絶品であるため、中国では「四絶」と呼ばれている。


 緑茶は身体の熱をとってくれるので暑い時期には特においしく感じられる。

茶葉4gをガラスの蓋つき碗に入れ、90度ほどに冷ましたお湯を150CC注ぎ、蓋をして、平べったい茶葉が広がり舞う様子を見て楽しみながら一分ほど待つ。甘味をより味わいたい場合はお湯の温度を80度くらいまで下げて2分半ほど蒸らすとよい。


 蓋を開けると爽やかな香りがふわっと漂う。中国の春節が終わり、まだ肌寒い三月の初旬温かい春を待っている頃、その年初めてのロンジン茶を手に入れお茶を淹れたときに見たお湯に漂う美しい黄緑の茶葉はなんだか眩しく見え、まさに「春が来た!」と思ったことを思い出した。


 お茶の色は日本の緑茶ほど濃くなく黄色に近い。色が薄いので味が薄いかと思いきや一口口に含むと深い甘味とコク、心地よいほんのりとした苦味が広がる。そして若草のようなロンジン茶の香りを嗅ぐと、ロンジンの青々とした茶畑が目に浮かぶ。二煎目はさらにまろやかな味になって、雑味がなく舌に渋みが残らない。蒸し暑い夏の朝にロンジン茶を飲むと汗がひき、目が覚めた。緑茶なのでカフェインによる眠気覚ましの効果はもちろん、効能は多い。高濃度茶カテキンの作用である抗酸化作用、抗ウイルス、殺菌効果、がん予防、また利尿作用もあり身体のむくみにも効果的。


 お茶はをすすりながら、お茶はこころにも身体にもきく薬だと改めて思う。




IG: yangziintokyo


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